ゆく年くる年

昨年は、「初めてのことをたくさんする」という目標のもと、様々なことに手を出してきました。18切符によるひとり旅(京都編/中国地方周遊編)、御朱印集めを始めたり、美術館でのアルバイトを始めたり、ちらっとボイストレーニングに行ってみたり、モスクを見学したり。あとはアップルパイを生地から練成したり、美少年映画や漫画にどんどん手を出す中で長野まゆみさんという素敵な作家に出会えたり、うっかり雅楽を始めてしまったり。始めて中華料理を食べたり、ペルシャ料理を食べたり。そしてなんといっても、彼氏ができたり。これに関してはデートなり誕生日なり花火大会なりクリスマスなり、それはもう初めてのことがたくさんありました。おかげさまで2016年のスケジュール帳はどこもかしこもびっしりで、誇らしいです。

その反面、わたしは様々なもの、人々に謝りながらこの一年を過ごしました。いろんなことに手を出しすぎて時間が足りなくて、行事などに参加できなかったり、急に予定を変更してしまったり、ほんとうに、申し訳ないと感じる場面が多方面でありました。わたし自身は10代最後のわがままと思って、子どもでいられる最後の年だから、と、ごめんなさいと謝りつつも、どこかで自分を正当化していました。そこに関しては、深く反省しているし、改めようと思っています。

また、旅先で出会う方々、また大学やそれ以外の活動で出会う方々の、若さに対する羨望をとても強く感じた年でもありました。自分がそろそろそれを手放すときがくるから、なおさら強く感じました。若いこと以外に、何か持っていなければわたしは何にでもない人間になってしまうのではないかと怖くなったことさえあります。今でもそれはときどきちらと心に翻って、わたしを不安にさせますが。

今やらなきゃいけないと、どこか急いでいるところがありました。やっぱり、10代最後の年だというのがだいぶプレッシャーだったようです。着たい服、欲しいもの、今しか似合わないもの、できないこと、行けない場所。そういうことを、少しでも多く体験しておきたかったのでした。

ずいぶんと多くの種を蒔いた年でした。でも、どれもまだ芽を出してはいません。それらを育てるのも枯らしてしまうのも、これから送る年次第。というわけかで、わたしは今年の目標を「きわめる年」というように設定します。

今までに体験したこと、手に入れたものを磨き、深め、追求する。そのための材料はもう、昨年揃えたと思うから。あとはどう調理しようかといったところ。だから昨年よりずっと丁寧に自分を反省して、面倒がらずに、ちゃんと育てていきたいなと思います。